解説
志度湾に面して建立される志度寺。広い境内には多数の堂宇が点在し、開創は古く推古天皇33年、四国霊場屈指の古刹です。
運慶の力作と言われる金剛力士像は、東大寺の習作にしたと伝わる。軒を貸す仁王門も立派で、仁王像と巨大わらじが迎えてくれる。
全国的にも珍しい三棟造りの堂々とした佇まい。本堂とともに讃岐藩主、松平頼重により寄進された。
本尊は十一面観世音菩薩で、脇侍の不動明王、毘沙門とともに平安時代の作だ。本堂や仁王門と共に国の重要文化財に指定されている。境内の一角には、室町時代に讃岐の管領だった細川勝元が寄進した曲水式庭園がある。天に向かいそびえる力強い石組が印象的。枯山水「無染庭」の端正な美しさは竜安寺を感じさせる。